仕事において、間違いをそのままにしておくことは出来ません。
トラブルの元になる。だから、行うべきアプローチは「間違いを指摘すること」です。
そして指摘において、「本人を責めない」「誰も悪者にしない」「考えさせる」
といった、いくつかのキーポイント押さえておけば、人間関係のこじれやその場の空気を壊すことなく.....
スマートに相手の間違いを訂正することが出来ます。
研修、現場、会議。
そういったところで、教える側.......先輩もミスをすることも珍しくありません。
「スケジュールの時間が間違ってる」
「手順が社内のマニュアルと異なっている」
「先に研修で聞いたやり方と、今目の前で言っていることが違う」
「説明された仕事の目的がAさんとBさんで違う」
「誤った情報を相手に伝えている」
......など、新入社員が先輩の間違いに気づいてしまうことは多々あります。
これ、新入社員側からはすっごく指摘しづらいんですよね。
言ったら恥かかせちゃうかな、とか。
自分の考えが間違ってるのかも....とか。
現場のトレーニングや、研修など、多数の前で話している時は特に。
予定時間が違うくらいなら、「あっ、会議は〇〇時からですねー」で良いのですが。
会議の目的が違ってるなどの場合、どこかで気づいて貰わないと変な方向に話が向かったり、トラブルの元になりかねません。
間違いの指摘と、相手の体面の両立が求められる。
悩ましいですよね。
そこで今回は、「新入社員が先輩の過ちに気づいてしまった時の対処法」
こちらをご紹介しましょう。
間違いを指摘して切り抜けるスキル。
これが上手いと、快適に社会生活を過ごせますよ。
さらに、状況によってはあなたの評価にもつなげられます。
簡単なキーポイントさえ抑えれば、バッチリです。
目次
間違いの指摘は必要か?
必要です。
仕事における間違いの放置は、あなたや周囲とってより悪い結果を招きます。
世間話や雑談に近い内容ならば、間違いの指摘は必要ないのですが。
むしろ、細かいことは気にしない方が対人関係はスムーズです。
しかし、仕事となると話は別。
間違いをそのままにしておくと、状況はより悪化します。
例えば、現場でマニュアルとは異なったやり方をした。
機械設備の故障、製品のロス、サンプル分析の失敗。
こんな結果を招くことは珍しくありません。
製品のロットアウトは、数億円規模の損害になることも。
もはや個人の責任レベルでは無くなります。
例えば、会議で目的や目標を誤って説明した。
そのまま会議が進むと全く違った方向に議論が展開されます。
その結果、検討違いの結果になってしまったり。
あるいは、議論の終盤で間違いに気づいてしまうとふりだしに戻ることになります。
皆の大切な時間をドブに捨てることに。
仕事において、間違いはいずれ結果として現れます。
だから、間違いに気づくのは早ければ早い方がいい。
間違いに気づいたら指摘しなければならない理由はそこにあります。
あなたが新入社員であったとしても。
むしろ、指摘することが「気づき」としてプラス評価に繋がることも多々あります。
ポイント
間違いをそのままにすることは、より悪い結果を生む
だから、仕事において間違いは正されなければならない
適切な指摘をすれば、あなたにとってプラスの評価となる
間違いを指摘する時のキーポイント
間違いの指摘は必要です。
その際、相手やその場に悪い気を起こさないようにするためにいくつかポイントを抑えましょう。
「それ間違ってますよ。正しいのは.....」
とストレートに指摘出来ればどれだけ楽か。
新入社員時代も先輩に対して意見を言うことに抵抗がある方も少なくないでしょう。
実はある程度経験を積んで部下を持ったとしても
「この人に気持ちよく動いてもらう為にどう言えば....」
といった葛藤は常に付きまといます。
なので、このポイントは社会生活において、長く役に立つでしょう。
相手を「アゲる」ところから始める
指摘する前に、まずはプラスの印象を与える言葉を入れましょう。
ワンクッション挟むことで、その後の指摘が相手に与える印象が格段にマイルドになります。
「すごく参考になります。」
「その考え、とても興味深いです。」
「ご説明ありがとうございます」
「とても共感できます」
に加えて
「ところで、この点なのですが....(間違いへの指摘)」
あまり複雑に考えず、相手の意見や行動を肯定する言葉をチョイスしておけばOKです。
アクション
◆ 間違いを指摘する前にひとこと、お礼や賛成など 肯定的なワードを入れる
アクションのポイント
相手が嬉しくなる言葉をチョイス
良い言葉が思い浮かばない場合は、いったん「ご説明ありがとうございます」とお礼を入れておくとベター
批判しない
間違いの指摘は必要です。
しかし、批判はNGです。
間違いの指摘は状況の悪化を防ぐこと。
批判は相手を非難すること。
目的が違いますよね。
批判は人間関係の悪化を招くだけです。
例えば会議中。
「前と言ってること違いますよね?」
「なんでそんな間違いするんですか」
「こんな単純なミスはさすがに.....」
「責任感無さすぎじゃないですか?」
こんな批判を大勢の前でされた心理は容易く想像出来ます。
こうなると、相手が間違いを認めなかったり....
のちのち敵意を向けられる可能性もあります。
特に日頃ストレスが溜まっていると、間違いの指摘した際いきおいで口から出かかります。
が、ぐっと堪えましょう。
....例え間違えた方が、あまり好かない方でも。
間違いは解決する。
人のミスはある程度まで許容する。
このバランス感覚が大切です。
アクション
◆ 指摘の際、相手の人格やミスそのものを批判しない
アクションのポイント
間違いを正すことだけに注目する
余計な言葉はぐっと飲み込む
間接的に指摘する
「間違っています」と直接言わずに気づかせられるならば、それがベストです。
先輩が何か忘れているとき。
「これ、やっておきましょうか?」
「これはやらなくて良いですか?」
間違った発言をしたとき。
「以前おっしゃられた〇〇についてはいかがでしょうか?」
「この問題についてはどう思われますか?」
のように、間接的に間違いにアプローチすると非常にGOODです。
言葉を使わず、行動でさりげなく気づかせることが出来るとパーフェクトです。
アクション
◆ 「間違っています」という言葉を使わず、間接的に間違いに気づかせる
アクションのポイント
相手が間違いに気づけるように、考えを誘導する
言葉を使わず、行動だけで気づかせるとよりGOOD
相手に考えさせて気づかせる
「間接的に指摘する」からさらに踏み込む形になりますが。
「相手に考えてもらう」は最もおすすめの指摘方法です。
周囲も含めて、「間違えたこと」に対する注目が逸れますから。
間違えた側も意固地にならなくて済みますし、体面も保たれます。
「こう考えてはいかがですか?」
「こういう問題が起きたら、どうしましょうか?」
「これについては、どう思われますか?」
こういった「相手に自発的に考えさせる」アプローチは非常に有用です。
新入社員から先輩社員へ指摘する際はもちろんですし.....
上司から部下へ間違いを正す時もめちゃくちゃ便利です。
間違いを修正すると同時に、相手の考える力も成長してくれるので私も多用しています。
アクション
◆ 「〇〇についてはどう思いますか」と、相手に考えてもらう
アクションのポイント
考えた結果、正しい答えにたどり着くような質問をする
質問の内容は答えにスムーズにたどり着けるように
➡不要な視点や、提案は混ぜない
まとめ
間違いの指摘は勇気がいります。
特に新入社員の頃は。
「逆切れされるんじゃないか」
「空気読めってなるんじゃないか」
「新入社員ごときが.....おこがましい.....」
といった思考が頭をよぎります。
しかし、可能な限り間違いはきちんと指摘した方がいい。
誤った情報ややり方をもとに、皆が仕事をしている環境ほど苦痛なものはありません。
必要なポイントさえ抑えておけば、誰も嫌な気分になることも無く。
さらに、あなたの積極性や視点、知識、貢献をプラス評価に加えることが出来ます。
特に最後の「相手に考えてもらう」はおすすめなので、是非実践してみて下さいね。
あなたが良き人間関係を築けますように。
アイディア
間違いはしっかりと指摘する
指摘する際はポイントを抑える
1.まずは相手を「アゲ」る
2.相手のミスそのものは批判しない
3.なるべく間接的に間違いに気づいて貰う
相手に間違いについて考えて貰えるならば、それがベスト
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本記事は下記書籍のポイントをかみ砕き、筆者の見解、体験を交えて記述しています。