あたりまえのことをしっかりと行うことで、良い人間関係の土台が築かれます。
先輩社員と仲良く話し、はやくも可愛がられている同期。
かたや学生時代と違い、学生のサークルなどとは違う 年齢も大きく異なる「目上」の人とどう付き合っていいかわからない自分。
「なんとかしてつながりを作らなきゃ・・・」と思いつつも、具体的にどうしていいかわからない人も多いのではないでしょうか。
私自身も、学生時代はいわゆる「体育会系」が苦手で友達と気楽に遊びたい人間でした。
そして入社後、関係性を築くノウハウがない自分は同じような悩みを抱えることになり、いろいろと試行錯誤をしました。
今回は、そんな人間関係をつくる切り口となる基礎的なアクションを紹介しましょう。
どれも日常的に取り組める、とても簡単なことです。
ですがその積み重ねは、とても大事なことです。
目次
「明るい人」にならなくちゃダメ?
さて、まったく何もない状態から人間関係を築くには明るく活発な、「社交的」な人に強引にならなければならないのでしょうか。
答えはノーです。
確かに、スタートダッシュの面では「外交的」なキャラクターは有利です。
先輩社員などへどんどん話しかけて、スピーディにアプローチできるでしょう。
しかし、「良い」人間関係の構築にはもっと本質的な要素が必要になります。
良い人間関係とは、突き詰めると「お互いの信頼のつながり」です。
この関係を作るためには、必ずしも明るい人間である必要性はありません。
(無理やり明るい人間になるのも疲れちゃいますしね...)
ということで、「信頼のつながりを作る」。
これを目標として、アクションを見ていきましょう。
ポイント
あなた自身のキャラを無理やり変えなくてOK
➡「明るい」人間である必要はない
良い人間関係とは、お互いの信頼のつながりである
社交性はあくまでとっかかり。
➡良い人間関係を築くには、より本質的な要素が重要
新入社員が周囲と「良い関係」を築くためにすべきアクション3選
あいさつをする・返す
「小学生かよ!」と笑ってしまった方もいるんじゃないでしょうか?
とはいえ、挨拶をする・しないが人間関係におよぼす影響を具体的にイメージできるでしょうか。
挨拶が返されなかった心理状態は
「挨拶を返してくれない、嫌われてるのかも....」
「自分なんて、眼中に無いのだろうか」
「無視されているかもしれない」
これらは、私が実際に入った新入社員の印象を聞いた際にあったものです。
新入社員へ挨拶をする側も、内心関係性に不安に思っているケースは多々あるのです。
そこで「おはよう」や「お疲れさまでした」を返すだけで好印象を与えることが出来る。
自分から先行で挨拶できているならば、既にパーフェクトです。
挨拶は一瞬ながらも、誰もが特に理由なく最も簡単に行えるコミュニケーションの機会です。
返されても、返されなくても良い いわゆる言い得なアクションです。
これを利用しない手は無いでしょう。
アクション
◆ 社内で人に会ったら挨拶をする/返す
◆ 挨拶をできない、返せない場合は会釈を行う
メリット
きっかけが無くても、自然に相手とコミュニケーションが取れる
相手に自分を「ちゃんと認識している」と思ってもらえる
相手に自分を認識してもらえる
アクションのポイント
丁寧に行う
返してもらえなくても気にしない
とにかく相手の存在を認識していることを、声や動きで伝えることが大事
会話の中で、相手に興味を持つ
仲間に興味のない人間は、人生では最大の困難にあい、他人には最大の損害を与える。
アルフレッド・アドラー『人生の意味の心理学』
そのような人たちから、人間のあらゆる失敗が生まれる。
「他人に興味を持つ」
少し抽象的で、難しく感じるかもしれません。
想像してみてください。
自分の好きなことや、すごく貴重な体験をしたとき。
「誰かに話したい!」って思った瞬間はありませんか?
そんな時、その話をしっかり聞いてくれる人がいると嬉しくなりますよね。
逆に、全く無関心な、そっけない対応だった場合は期待感が裏切られた気がして少し悲しくなるでしょう。
少し心理的な話になりますが、人は自身に興味を持つ人間に対して無意識に信頼感を持ちます。
相手に関心を持つことは、対人関係においてとても重要なのです。
とはいえいきなり興味を持つといっても、具体的になにをすればいいのか思い浮かばない方もいるでしょう。
まずは簡単なことから。
あなたが話かけられた時に相手が話を続けられるようにリアクションを取ってみましょう。
相手の話題に知識が無くても、一般的な簡単な返しで会話は伸びます。
話をきちんと聞いてもらえることで、相手のあなたへの信頼や、距離感は向上していきます。
(この聞く力のスキルは「傾聴力」と呼ばれ、実は自分が話すスキルよりも将来的に重要だったりします。)
アクション
◆ 相手に話しかけられたら、下記のように質問ベースの「会話が続けられる返し」を意識する
➡ 「それで、どうなったんですか?」
➡ 「特におすすめなポイントは何ですか?」
➡ 「どの瞬間が一番面白く感じますか?」
メリット
会話が得意でなくても、自然と相手の話を聞くスタイルで会話を続けられる
「聞く」姿勢ベースで会話することで、相手からの信頼を向上させられる
相手の話を聞いているうちに、思わぬ発見や情報を得られる場合がある
将来的に必要になる「聞く力」の基礎を作れる
アクションのポイント
会話を続けやすいように、質問形式で返答する
➡相手に話してもらうスタイルを意識しましょう。
相手が話す話題の知識が無くてもOK。
➡質問は専門的である必要はありません。相手に話したいことを話してもらうことが重要です。
誠実に、正しく情報を相手に伝える
報告や連絡をするとき、正しい情報を誠実に伝えるようにしましょう。
仕事を失敗したり、わからないことがあったとき。
「怒られるかも...」「バカにされるかも...」
と思い強引に失敗した理由を作ったり、誰にも言わず黙っていようとしたい時もあるでしょう。
ただ、私生活と異なり仕事と結果はセットです。
失敗した原因を調べ、それを改善しようとする動きが社内で自然と発生します。
これはあなたを責めるためではなく、同じ失敗を繰り返さないようにするノウハウです。
無理やり作った理由や、的外れな理屈はたいていこのステップで周囲に見抜かれてしまいます。
また、誤った情報をもとに周囲が行動、対応してしまった場合、それが与える影響は甚大です。
そうなれば、あなたへの信頼は直接言われないにしろ、じょじょに低下していきます。
経験が浅いうちは、失敗しても周囲がリカバーできる状況であることが大半です。
だからこそ、誠実に失敗や情報を伝え、責任を持って仕事に取り組んでいる、という姿勢を貫きましょう。
そうすれば、多少失敗はあったとしてもあなたへの信頼は向上します。
また、きちんと原因に向き合うことでスキルアップにもつながるでしょう。
アクション
◆ 報告、連絡をする際 正しい情報を相手に伝える
メリット
正しい情報を伝えることで、周囲からの信頼を得られる
嘘が拡大し「取返しのつかない状況」になることを防げる
正しく結果に向き合うことで、良かった点、失敗した点を理解できる
アクションのポイント
失敗しても正しく報告する
➡新入社員レベルであれば、周囲の対応で簡単にリカバー出来るケースが大半
情報は正しく、わかりやすく伝える
➡5W1Hを意識してみましょう
まとめ
さて、新入社員が先輩社員と「良い関係」をつくる特に基礎的なアクション3つを紹介しました。
振り返ってみると、「相手への興味」「信頼」。
この二つが特に人間関係の構築において、重要であることがわかります。
会話術や心理学を背景にして、対人関係は多種多様なテクニックや考え方が存在します。
しかし、大切なのはその根底にある要素を抑えることです。
まずは特殊な技術が無くても周囲との関係性を向上させられる、この3つを実践してみましょう!
アイディア
社内であった人に挨拶をする、返す
会話になったとき、相手に興味を持つように心がける
連絡や報告の際、正しく誠実に相手に伝える
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参考文書
本記事は下記書籍のポイントをかみ砕き、筆者の見解、体験を交えて記述しています。